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August 21 うみねこのなく頃にうみねこがドイツ語になって、UPされてからのたった二日間で、1万7千ヒットをたたき出している。現実はおそろしい。
うみねこの舞台は旧古河庭園がモデルですが、ほんとうにどうでもいい話、僕はドイツへ来る前はこのすぐ近くに住んでいて、庭園のバラを見に行ったりしたものです。松田優作が主演の映画 『乱れからくり』 もおなじく旧古河庭園が舞台であり、庭園のけっこう高めの壁を軽々とのりこえる文学部卒の松田優作が印象的です。松田優作が「ま、悪は法では裁けないから?」と飛行機を見上げ見送りながらひとりごとするラストシーンがとてもとてもいいので、つくりはチープな映画だけど僕にとっては邦画ベスト10に入りそうな勢いなんです。
ビンゲンといえば
そうそう、ビンゲンといえば、ビンゲンのヒルデガルトが映画化されました。『幻視 ― ヒルデガルト・フォン・ビンゲン』 というタイトルで、公開は、9月末。これは見なければ! 日本ではむしろ、クラシック音楽ファンによって知られている感じでしょうか。僕もナクソスから出ているの含め、CDを何枚かもっていてよく聴きます。種村季弘による研究も有名ですよね。 詩人と英雄
シュタウフェンベルクと、詩人ゲオルゲ。ほんとうのドイツをとりもどすためにヒトラー暗殺にふみきったシュタウフェンベルクに、詩人ゲオルゲの影響は決定的だった・・・。
ちょっとビンゲンに行ってこようと思います。通過するばかりで下車したことがなかったのですが、ライン河畔の美しいこの町は、ゲオルゲの生まれたところ。ゲオルゲ記念館もあるらしい。すでに10代からシュタンフェンベルクにとってゲオルゲはカリスマであり、ゲオルゲもシュタウフェンベルクに「目をつけて」いました。シュタウフェンベルクがゲオルゲをビンゲンに訪ねた際に足跡をのこした古城へも行けたらいいなと思っています。船で対岸のリューデスハイムにも渡れるらしい。いちばんいい季節です。 August 20 メット↑ 豚の生肉。これを、メットという。牛肉じゃなくて豚の?! だいじょうぶ、お腹はこわさないよ~。ドイツの名物なのら。 きょうはとても暑い日で、30度くらいまで上がったとおもう。あちー。やってらんない。こんな日が年に3回くらいはある。 ↑ デュッセルドルフの夕焼け。9時くらいだったか。なんか秒速5センチメートルの色だこれは。とおもって撮ったよ。
ヴッパータールにないからデュッセルドルフまで買いにきたのに、やっぱりドラクエ5が置いてない。プンプンしていたのを、シューマッハーのビールを飲んでいたら怒りも忘れた。二軒目の店で、知りあいの駐在員の方にばったり。そこで勉強させていただく。ドイツは産官学がひじょうにうまくまわっている。また、中小企業が比較にならないくらいつよい。なんでこんなに「働かない国」なのに、国際競争力はトップレベルなのか。「働く国」日本が国際競争力がないのはなぜか。そういう話を、抽象論ではなくとても具体的に聴かせてもらう。
僕はずっと、ドイツは階級社会なので、国がうまく回っているのはトップの層の人間が優秀だからだと思っていた(優秀というか、責任を明確にもっているということ)。でも話をきいて、それだけじゃないということが少しわかった。中間層がおそろしく分厚く、安定性をもっている。そしてそれは、けっきょくのところ、ドイツのマイスター制をぬきにしてはありえない。歴史・伝統を生かしながら強国であることを確保する、ドイツのそのバランス感覚はすばらしい。 山の人生今村昌平の『楢山節考』がドイツ語字幕で見れる。1983年にこれがパルム・ドールをとって、次の年のパルム・ドールがヴェンダースの『パリ・テキサス』だったんだなあ。不思議な感じがする。
ボン時代、深沢七郎の名前さえ知らず、「奈良山ぶし子? なにそれ、おいしいの?」という僕に、ドイツ語訳の『楢山節考』を貸してくれたのはイェンスだった。えっ、ナラヤマブシコーを知らないのか! これはとても、とてもいいから読め、という。家に帰って読み始めたら、一気にひきこまれて、婆さんが石を握って自分の歯をたたき砕くところで、えもいわれぬ戦慄に襲われた。言葉をうしなう感じだった。あとになって思うと、この体験が、柳田國男を読んでゆくきっかけになったとおもう。
あの頃は学校へも行かず、ほとんど毎日のように映画館へ行っては古典作品からどこの国のか分からないB級映画までを見漁っていた。毎日のように行くので、映画館の会員にまでなってしまった。ブロートファブリークという、とてもいい映画館があったのである(今もあるとおもう)。あとケルン南の古ぼけた映画館とか。映画館から帰るとだいたい夜の12時とかで、それでテレビをつけると今度は深夜映画をやっている。映画漬けの毎日だった。 さかなをすくう昨晩は3時間ぶっつづけで<決断主義トークラジオAlive3 鈴木謙介+荻上チキ+濱野智史+東浩紀+宇野常寛>を聴く。賛同するにせよ、そうでないにせよ、これはひとつのシーンとして聴いておくべき(勉強すべき)なんじゃないかな。僕にはとてもおもしろかった。いろいろ考えさせられました。
ただひとつだけ、東のエデンの話は、あれはさすがに空論だと思った。ニートだって、いやニートだからこそ直列に繋げば世界を変える力をもつ、というんだけど、それは譬えていうなら「シナ人の地震」の話だとおもう。だから僕は東のエデンにはずっと違和感をもっていた。
シナ全土の13億人が、決められたおなじ時間にいっせいにジャンプする。すると、13億人が着地したそのエネルギーで、マグニチュード7とか8とかの地震を物理的に起こすことは可能であるらしい。でもこれは机上の空論の典型、13億のシナ人が決められた時間にいっせいにジャンプしてくれるわけがない。そんな統制がとれないということがまさに問題の出発点だったのでは? と思ってしまう。だから僕はマルチチュードも信じない。
そういえば放送中の東京マグニチュードは見ろと言われたので見ているのですがなんか中だるみしていて僕には苦痛だ。これは啓蒙アニメということでいいのだろうか? だれかおしえて。
これも昨日のはなし、DSのドラクエ5を買おうとおもって町へいった。一軒目、二軒目、・・・四軒のゲーム屋をまわってどこにもおいてない! どういうことだ、とキレそうになった。4は置いてあったけど4じゃないんだ、やっぱり5なんだ。物語を思いだすだけで泣きそうになる。
家にかえり地元の新聞、ヴッパーターラー・ルントシャウをぱらりぱらりめくっていたら、読者投稿欄のところに、感謝の手紙というのがのっていた。
「消防隊のみなさん、それから近所の助けてくだすった方々にお礼を申し上げます。
みなさんの力がなかったなら、あの池の水はいまごろ干上がって、魚たちは水を失
って全滅していたことでしょう。」
読んで、とてもいいなあと思った。世界を変えるのは、そういうものがあるとすれば、きっと、こういう力なんだ。
August 15 8月15日に太宰治 「十五年間」 より
>私は戦争中に、東条に呆れ、ヒトラアを軽蔑し、それを皆に言ひふらしてゐた。けれどもまた
>私はこの戦争に於いて、大いに日本に味方しやうと思つた。私など味方になつても、まるでち
>つともお役にも何も立たなかつたかと思うが、しかし、日本に味方するつもりでゐた。この点
>を明確にして置きたい。この戦争には、もちろんはじめから何の希望も持てなかつたが、しか
>し、日本は...
そうしてずっと、君の知らない物語を聴いている。ずうっと、何度でも、聴いている。いちばんさいごの背景は、僕には日の丸にみえる。その前に立っていた少女。 ― 福田恆存は言ったことがある。保守とは、横町の蕎麦屋を守ることだ。ならばこういう少女を守ることもそうであるはずだ。みやらびあはれ。
>「あれがデネブ、アルタイル、ベガ」
>君は指さす夏の大三角 >覚えて空を見る メルトのときから好きだった。ありがとうsupercell、おめでとうガゼル。
「ありふれていてつまらない言葉っていうのも私をイラッとさせるけど、こういうパターン通りって言うか、ありがちで陳腐なのに迷惑な生き方って何とかならないのだろうか……。くだらないパターンってものにちょっとは抗えよ。工夫しろ!自分を見つめて考え直せ!本を読め!何が陳腐で薄っぺらいのか、物語を読まない人間には判らない。」
舞城王太郎 「ビッチマグネット」 より
ふうん >ドイツ連邦裁判所は13日、使用が禁止されているナチスの標語について、外国語で
>書かれていれば合法との判断を示した。
> 被告のネオナチ活動家は、ヒトラー青年団の標語「血と名誉」が英語で書かれたT >シャツ100枚を所持していて起訴された。ドイツではナチスのシンボルの使用を禁じ
>ており、一審は罰金4200ユーロ(約57万円)の有罪判決を言い渡していた。
> 同裁は「ナチスの標語はドイツ語で書かれて初めて特有の意味を持つ」との見解を >表明。外国語なら刑法に違反しないと指摘した。
ふうん、なるほど、とおもった。 完璧な曲 かわいい~。というか、キモかわいい(笑)
Was gleicht wohl auf Erden dem Jägervergnügen?
Wem sprudelt der Becher des Lebens so reich? Beim Klange der Hörner im Grünen zu liegen, Den Hirsch zu verfolgen durch Dickicht und Teich, Ist fürstliche Freude, ist männlich Verlangen, Erstarket die Glieder und würzet das Mahl. Wenn Wälder und Felsen uns hallend umfangen, Tönt freier und freud'ger der volle Pokal! Jo, ho! Tralalalala! Diana ist kundig, die Nacht zu erhellen, Wie labend am Tage ihr Dunkel uns kühlt. Den blutigen Wolf und den Eber zu fällen, Der gierig die grünenden Saaten durchwühlt, Ist fürstliche Freude, ist männlich Verlangen, Erstarket die Glieder und würzet das Mahl. Wenn Wälder und Felsen uns hallend umfangen, Tönt freier und freud'ger der volle Pokal! Jo, ho! Tralalalala! 意志の勝利ナチスの宣伝映画「意志の勝利」が、67年ぶり日本上映だそうです。(元記事)
>ナチスドイツの党大会を克明に記録したナチのプロパガンダ映画「意志の勝利」。
>レニ・リーフェンシュタール監督の名とともに、映画史に過去最大の問題作として
>名が刻まれているこの映画が、都内で上映されている。日本での公式上映は
>67年ぶりだ。
>製作目的がナチス賛美のため、ドイツでは今も法律で上映が禁止されている。
>日本では戦時中の42年に東京・新宿の映画館で上映されただけで [後略]
というのは知らなかった。渋谷のシアターNとかで9月に入ってからも見れるらしい。
August 12 BGMが絶妙ニコ動に<ドイツサッカー名言集>がうpされていて、すごくおもしろかったのでリンク。BGMが絶妙。
ところでエンドレスエイトが終わりました・・・。ちょっと泣きそうになってしまいました。宿題ってのは意外で、よかったです。 August 11 宣伝9月10日に、クライン孝子氏の新著 『大計なき国家・日本の末路―日本とドイツの戦後を分けたもの』 (祥伝社)が出るようです。
>今年二〇〇九年は、あらゆる面で節目となります。
>主な出来事を挙げますと >一つは、一九六九年、私のドイツ滞在四〇年目、 >二つは 一九八九年、「ベルリンの壁」崩壊と昭和天皇崩御二十年目。 >そして三つ目は一九四九年、ドイツは東西分断国家とはいえ、 >曲がりなりにも西ドイツ国家としてスタートして六〇年目に当たります。。 >とりわけ二十年前の一九八九年は、 >同じ第二次世界大戦での敗戦国日独両国とはいえ、分岐点となりました。 >その後の両国の国際社会における評価を比較しますと、 >ドイツは「ベルリンの壁」崩壊後、一年経たずして電光石火のごとく >統一を達成し、かつて痛みつけられた戦勝国を凌駕する勢いにあるのに、 >一方日本は、今や一時米国に次ぐ経済大国としてその地位を築いたことも >あったにもかかわらず、まるで急な坂を転がり落ちるような >「末路」状況にあります。 >一体これはどういうことなのか。 という問題意識から書かれた本の目次は、以下のとおり。「ドイツ滞在四〇年」というのはすごい。
1章 戦後ドイツの「国家百年の計」
― ドイツにおける「国家百年の計」とは何か。 2章 ドイツ人の捕虜1100万人の運命 ― 悲惨な戦争体験から見る戦争の本質 3章 ドイツはなぜ、反論を封印したのか ― 一般市民1200万の過酷体験からドイツが学んだこと 4章 「ニュルンベルグ裁判」と「東京裁判」 ― 裁判の受け止め方に見る日独の大きな差異 5章 情報戦略と諜報機関(1) ― 生き馬の目を抜く情報戦の実態と「ゲーレン機関」 6章 情報戦略と諜報機関 (2) ― 世界の中の「情報欠乏国家」と日本の惨憺 7章 再軍備と旧軍人の処遇 ― 旧軍人を復興に活用した国、社会から葬った国 8章 国家の自立、政治家の責任 ― なぜ日本は目先しか見えず、国益を失うのか 9章 国運を左右するメデイアの責任 ― なぜドイツは、報道の質に対する要求レベルが高いのか 10章 教育は国家百年の大計 ― 戦勝国の支持を聞き流した国、真に受けた国 11章 独自の憲法を持つ国・持たぬ国 ― なぜ日本は、国家の芯を抜かれてしまったのか オランダ紀行っぽくすごく久しぶりに、オランダはデン・ハーグに住むともだちから連絡があった。またオランダにいくいく、行きますと言ったままそれっきりだった。生きてた? とあきれられてしもうた。彼女はドイツ人だが彼氏がオランダ人なので、去年の夏はボンの町でみんな一緒にユーロ2008、オランダを応援した。彼らとはボン時代からの友人なのである。巨大スクリーンの前で、僕もあのオレンジのTシャツを着ていたら、対戦相手のロシア人からブーイングをうけた。ちなみに僕がいちばん好きなサッカーはもうずっとオランダサッカー。とくに98年フランスW杯のオランダの試合はすべてガチで7,8回はくりかえし見ている。
それで二人は一週間後に世界旅行に出かけるとのことである。スケールがでかくて、うらやましい。二人が帰ってきたらオランダにお邪魔しよう。なんせ、いうまでもなくマリファナが合法である。自動車の排気ガスを吸わせておいてマリファナを禁止するより、その逆の方がずっと害が少ないと合理的に考えることができるオランダ人はすばらしい。オランダとオランダ人の素晴らしさというのは司馬遼太郎も「街道をゆく〈35〉オランダ紀行」で書いている。これもとてもよい本である。
August 10 黙って斜陽を読む。夏ですね。
>元日本赤軍所属で映画監督の足立正生氏と新右翼団体一水会顧問の鈴木邦男氏、そして
>ドイツ哲学者の三島憲一氏が4日、映画『バーダー・マインホフ 理想の果てに』のトークイベ
>ントに参加し、舌戦を繰り広げた。
>1970年代に、ヨーロッパを震撼(しんかん)させたドイツ赤軍による、実話を基にした本作にち >なみ、当時日本で起こった学生運動について「明治維新だと考えて、右派も左派も、理想や
>正義のために行動を起こした。坂本龍馬を見習えと。だから司馬遼太郎の本は、赤軍の人
>もよど号事件を起こした人たちも、僕も読んでいましたね」と鈴木氏は、司馬が当時の運動の
>原動力だったと持論を述べた。
>その発言に対して牙を向いたのは、ドイツ哲学者の三島氏で「あんなにくだらない作家はい >ない。明治の国を作った人には汚職がまったくなかったなど、司馬遼太郎はウソつきだ。わ
>たしは大嫌いで、耐えがたい」とバッサり。足立氏も「司馬の書く本は、ときどき英雄一人が
>歴史を作ったという風になるときがあるでしょ。民衆が歴史を作ったと考える僕としては解せ
>ないわけ。好きなのはわかるけど、それを信じて支持する理由って何ですか?」
ああ。暗澹たる気持ちになってくるので、斜陽を読むことにします。以下、最後まで引用。<人間は、みな、同じものだ。/なんという卑屈な言葉であろう。人をいやしめると同時に、みずからをもいやしめ、何のプライドも無く、あらゆる努力を放棄せしめるような言葉。マルキシズムは、働く者の優位を主張する。同じものだ、などとは言わぬ。民主々義は、個人の尊厳を主張する。同じものだ、などとは言わぬ。ただ、牛太郎だけがそれを言う。「へへ、いくら気取ったって、同じ人間じゃねえか」/なぜ、同じだと言うのか。優れている、と言えないのか。奴隷根性の復讐。>
Politik als Berufニコ動に<ウェーバー『職業としての政治』を読む>がうpされていたのでリンク。
>安倍晋三元総理が好んで引用するマックス・ウェーバーの『職業としての政治』の要約です。
>政治とは何か、政治家に求められる資質とは何かを原点に戻り、今一度問い直してみようと
>思います
とのこと。 August 09 メルクール作戦 >世界史の転変の中では、「涙流すことなく」生きる、「選ばれし者の天国」を歌ったピンダロス
>の神々も、竜をも拉ぐワルキューレも、磔にされた大工の息子に屈服するのだ。
> ギリシャやゲルマンの神々は、彼岸の絶対神に屈服した。ただ日本人だけが、彼岸を知る
>事なく、今も現世の神々を崇めている。
福田和也 「斑鳩への急使」 より
というわけでギリシャへは行ってこなければならない。村上春樹の『遠い太鼓』を読んでから10年が経とうとしている・・・。現地では生水と日射病に気をつけよう。 |
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